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関口 哲弘; 馬場 祐治; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*
Molecular Crystals and Liquid Crystals, 622(1), p.44 - 49, 2015/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)分子配向は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要な因子の一つである。一般に薄膜材料は様々な方向を向く微小配向領域の混合状態となっている。したがって、各々の微小領域において配向方向を選別して顕微分光観測できる手法が望まれてきた。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製し、偏光放射光励起によるPEEM像の観測を行った。また様々な偏光角度のUV照射下におけるPEEM像を測定した。放射光励起実験において各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることができた。またUV励起実験においては、偏光角度に依存して異なる微結晶層を選択観測することに成功した。実験結果はポリマーの特定の分子軸へ向いた配向領域だけを選択的に顕微鏡観測できることを示唆する。
小川 博嗣*; 池浦 広美*; 関口 哲弘
Molecular Crystals and Liquid Crystals, 622(1), p.164 - 169, 2015/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)放射光X線を用いる各種分光法は、将来 高濃縮廃棄物で発生する水素の再結合触媒等の機能性材料の評価に応用できる可能性がある。本研究ではポリジメチルシラン有機電子材料における空軌道電導性をX線吸収分光(XAS)法 及びSi KLLオージェ分光(RAS)法により調べた。XAS内殻共鳴励起における空軌道の性質に関してDVX分子軌道法の結果を基に解釈した。RASのX線エネルギー依存性測定によりポリマー主軸に沿った価電子空軌道において高速電子移動が観測された。内殻正孔時計法によりフェムト秒電子移動速度が見積もられた。
Mannan, M. A.*; 馬場 祐治; 木田 徹也*; 永野 正光*; 野口 英行*
Materials Sciences and Applications, 6(5), p.353 - 359, 2015/05
蜂の巣状の構造を持つ六方晶ホウ素-炭素-窒素化合物(h-BCN)の合成を試み、その構造を調べた。試料は高周波プラズマ誘起化学蒸着法により作成した。欠陥の少ないきれいな薄膜を合成するため、h-BCNと格子定数の近いダイヤモンドを基板に用いるとともに、蒸着中の基板温度を950Cと高温に保持した。X線光電子分光スペクトル(XPS)測定の結果、合成したh-BCN薄膜の組成は、ホウ素0.31, 炭素0.37, 窒素0.6であった。放射光を用い、ホウ素K吸収端および窒素K吸収端のX線吸収端微細構造(NEXAFS)スペクトルを測定した結果、得られた薄膜は理想的な蜂の巣状の構造を持ち、窒素の欠陥はほとんどないことが明らかとなった。
関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 546, 2014/00
分子配向性は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要である。一般に薄膜材料は様々な方向を向いた微小配向領域の混合状態である。したがって、各微小領域の配向方向を選択して顕微分光観測できる手法の開発が望まれている。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製した。偏光放射光励起により特定方向を向くポリマー分子鎖領域のPEEM像の観測を行うことができた。各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることに成功した。
池浦 広美*; 関口 哲弘
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 518, 2014/00
積層型有機電導性分子は分子エレクトロニクスへの応用が広く期待されている。有機半導体における伝導帯の電子構造の直接的な観測が行えれば、電導メカニズムの理解が一層進むと期待される。ペンタセンに置換基を導入した誘導体分子はより良い電子性能が発揮されることが実証されている。本研究ではペンタセン誘導体の薄膜に関して、放射光を用いた角度依存X線吸収端微細構造(NEXAFS)法により表面配向効果を明らかにし 薄膜分子積層モデルを考察した。また、DVX密度汎関数法を用い、価電子帯の状態密度や軌道対称性を計算した。また内殻電子軌道から空軌道への共鳴遷移エネルギーと遷移強度を求め、X線吸収実験の結果と比較した。
山本 博之; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
Surface and Interface Analysis, 23, p.381 - 385, 1995/00
被引用回数:17 パーセンタイル:53.83(Chemistry, Physical)Si(100)表面に5keVのN,Oイオンを注入し、イオン注入層の電子構造についてX線光電子分光法(XPS)、X線励起オージェ電子分光法(XAES)およびX線吸収端微細構造法(XANES)により解析した。O注入の場合、XPS(Si2p),XAES(SiKLL)スペクトルは310/cm以上でSiから急激にSiOの位置へとケミカルシフトが生じる。またXANESスペクトルでは双極子選択則よりSi2pSi3s,Si2pSi3d,Si2sSi3p遷移による吸収ピークが観測され、いずれも4.510/cm以上で3~4eV高エネルギー側にシフトする。これらの構造は既報のSiOのスペクトルに類似しており、O注入層がSiとSiOの混合層からなることを示唆する。一方N注入ではこれらのスペクトルのシフトは照射量の増加に従ってゆるやかに生じ、N注入層がSiとSiNの混合層ではなく、SiとNとのランダムな結合を形成しているものと考えられる。
小玉 開*; 平賀 健太*; 大野 真也*; 関口 哲弘; 馬場 祐治; 田中 正俊*
no journal, ,
有機半導体分子は配向方向により電子的性質が異なるため、分子配向の制御に興味がもたれている。WSeやGaSeは層構造をもつ半導体であり、Si表面のように有機物を分解せず、またSiO表面のようにランダム構造でなく規則正しい表面構造をもつことから、有機半導体分子を規則正しく配列できる基板の候補として期待されている。本研究では、SiO/Si表面および 劈開して得たWSe2とGaSeの清浄基板上に有機半導体である-チオフェン6量体(6T)を分子層数制御して真空蒸着を行い、単分子以下から数層の薄膜を作製した。直線偏光放射光を用いた角度依存X線吸収端微細構造(NEXAFS)法により、有機半導体分子の配向構造を解析した。分子配向角度が膜厚に依存して大きく変化すること、また基板の種類により膜厚依存性がかなり異なることが見だされた。基板の最表面原子構造と6T分子固体の構造的な整合性および分子-基板間相互作用の違いが系の安定性に影響し、配向構造が異なると考えられる。
関口 哲弘; 本田 充紀; 平尾 法恵; 池浦 広美*
no journal, ,
将来におけるアクチノイド重金属元素の選択的吸着分子材料の開発において、吸着材分子と重金属元素の空間的な分布を観測することは重要である。そこで放射光X線と光電子顕微鏡を用いた元素選択的な材料評価分析手法の開発研究を進めている。今回試料として有機ポリマーを用い、放射光励起のよる元素マッピング測定を行った。また放射光の直線偏光と励起エネルギー依存性測定から分子鎖方向を評価した。さらに光電子顕微鏡の光源として放射光X線と高圧水銀ランプ(UV)の結果を比較した。放射光によるX線励起エネルギー依存性の測定から吸着材料の微小領域における構造情報が得られると期待される。
関口 哲弘; 本田 充紀; 平尾 法恵; 池浦 広美*
no journal, ,
将来におけるアクチノイド重金属元素の選択的吸着分子材料の開発において、吸着材分子と重金属元素の空間的な分布を観測することは重要である。そこで放射光X線と光電子顕微鏡を用いた元素選択的な材料評価分析手法の開発研究を進めている。今回試料として有機ポリマー材料を用い、放射光励起のよる元素マッピング測定を行った。また放射光の直線偏光と励起エネルギー依存性測定から分子鎖方向を評価した。さらに光電子顕微鏡の光源として放射光X線と高圧水銀ランプ(UV)の結果を比較した。放射光によるX線励起エネルギー依存性の測定から吸着材料の微小領域における構造情報が得られると期待される。
馬場 祐治; 下山 巖
no journal, ,
全反射X線光電子分光法(XPS)および全反射X線吸収微細構造法(XAFS)により、酸化物表面に吸着した極微量セシウムおよびストロンチウムの化学結合状態を調べた。試料には土壌中において放射性核種の主な吸着サイトと考えられている層状酸化物(雲母)を用いた。全反射XPSの検出限界は、セシウムで約100ピコグラム(200ベクレルのセシウム-137に相当)、ストロンチウムで約150ピコグラム(300ベクレルのストロンチウム-90に相当)であった。種々の吸着量におけるストロンチウムの全反射XPSおよび全反射XAFSスペクトルの主ピークは、吸着量の減少とともに低エネルギー側にシフトした。ストロンチウム化合物の内殻軌道エネルギーは、結合の分極が大きくなるほど低エネルギー側にシフトすることから、ストロンチウムは微量になるほどイオン結合性が強い状態で吸着することを明らかにした。
池浦 広美*; 関口 哲弘
no journal, ,
X線吸収端に観測される複数のピーク群(X線吸収端近傍微細構造、NEXAFS)は物質の空軌道伝導バンドの部分状態密度に関する情報を含んでいる。本発表では放射光X線を用いることにより、電荷移動性を示すチオフェン誘導体分子の薄膜試料の硫黄K殻吸収端領域のNEXAFSスペクトルを測定した。X線共鳴吸収について分子軌道法に基づく電子遷移の帰属を試み、スペクトルと電導的性質との相関関係に関する考察を行った。
上田 祐生; Micheau, C.; 元川 竜平; 徳永 紘平; 阿久津 和宏*; 山田 悟史*
no journal, ,
発表者が開発した新規フルオラス抽出系は、優れた抽出分離能力と第三相の抑制能力を有するが、その起源は明らかになっていない。本発表では、フルオラス抽出系と従来の抽出系である有機抽出系における金属イオン抽出能力の違いの起源を明らかにするため、X線吸収微細構造(EXAFS)、中性子反射率法(NR)、及び中性子小角散乱法(SANS)を用いて金属イオン近傍、界面、及び抽出相における構造化学的観点から検証した。EXAFSの結果から、金属イオンの配位構造はフルオラス抽出系と有機抽出系で大きな違いは観られなかったのに対し、NRとSANSの結果から、界面及びバルク抽出相における抽出剤分子の集積構造に及ぼす硝酸分子の影響に違いが観られた。この違いが、フルオラス抽出系の高い抽出能力と第三相生成の抑制に寄与していると推察している。今後は、本研究で得られた知見を基に、フルオラス抽出系の改良を取り組むことを計画している。